夫婦関係の相談・カウンセリング
カウンセリングで行き着くことの多い幾つかの対応策をお伝えします。実際のカウンセリングでは、その過程が重要で、ただここに書かれていることを実践してもうまくいくものではありません。一緒に考えていきましょう。
夫婦喧嘩に関する相談
言い回しを変えよう
どちらかあるいは双方の口が悪いのが原因であることが多いです。言い回しを変えることでだいぶ喧嘩の回数を減らすことができます。キッチンの中で妻が料理していると夫が冷蔵庫にビールを取りに行こうとします。いつもの夫なら「ちょっと、邪魔、どいて」と言ってしまうところ「ごめん、通るよ」と言うと喧嘩になりづらいかと思います。「ごめん」はエクスキューズミーの意味のごめんです。プライドが高くて謝れない夫でも使えるごめんです。それでも、ごめんという言葉を使えない夫は「悪い、通るよ」でも可です。言葉にはいろいろな言い回しがあるということを、カウンセリングで考えていきましょう。
反省会をしよう
喧嘩が多い場合、話し合いをして解決しようとする夫婦が多いとは思いますが、たいていは相手の指摘をする時間になりがちです。それではこじれる一方です。話し合いをするなら、双方が自分の反省を口にする時間にしましょう。「今週、また私はあなたに邪魔って言っちゃったのは悪かったと思う」、「今週、俺は洗濯物をたたまずにスマホを見てたのは悪かったと思う」といった反省会です。
指図をやめて自分でやろう
人は、ああして、こうして、と指図され動かされることが好きではありません。夫「これポストに出しておいて」、妻「はい(自分でやれや!)」。このようなことが続くと関係が悪くなるので、自分のことは自分でやりましょう。「醤油とって」「ティッシュとって」も積み重なれば嫌になってくるものなので、徹底してやめましょう。
質問をせずに意思を伝えよう
人は、質問を適切に使っていません。質問は、YESでもNOでもどっちでも受け取れるようなときだけ使うものです。夫「今日晩飯どうする?」、妻「ありあわせでよければ作れるけど(食いたきゃ食ってこいよ!)」。本来は、「どうする?」ではなく、「作ってほしい、作ってください」ではないでしょうか。お願いじゃなく質問でごまかすのはやめましょう。あと、妻の「え、今日どこも行かないの?」もダメです。夫が「行かないよ」と答えたら腹を立てるのでしょう?それなら、妻は「今日どこか出かけたい。出かけようよ」と意思を伝えて誘いましょう。ずるい質問は、人を苛立たせます。
その他にも、喧嘩の原因となる言動を双方がしているはずです。夫婦2人ともが気がついていない喧嘩の原因をカウンセリングで探っていきましょう。
夫が嫌い・妻が嫌いという相談
嫌いという感情は持ってはいけないものではありません。感情は、それがどのようなものであれ、大切なことを教えてくれます。ですが、嫌いになってしまったのは、もしかしたら自分側の見方や考え方のほうに原因があるのかもしれません。結婚した時には好きだったのなら、配偶者のことが嫌いになってしまったのは、配偶者の好きな部分が見えなくなり、嫌な部分だけを見ている状態になってしまっているからでしょう。もちろん、相手が変わってしまったということもありますが、何一つ良いところがなくなるはずはありません。そういう場合には、認知行動療法で、極端になってしまった歪んだ認知や考え方を見直すことが必要だと思います。嫌いだという感情が強くなりすぎて、手遅れになる前に相談に来てくださればと思います。
DV・モラハラに関する相談
夫から妻
「本当にお前はバカだな」、「そんなこともわからないのか」、「呆れて物も言えない」、「誰が食わしてやってると思ってるんだ」、「悔しかったら俺と同じくらい稼いでみろ」、「お前は家のことくらいしかできないだろ」、そんな心無い言葉で追い込まれていませんか?身体的な暴力ではなくても、こうした言葉の暴力はれっきとした家庭内暴力Domestic Violence:DVです。自分がDVを受けているとは思いたくないし、夫も優しいときがある、DVだと認めてしまったら、別れなくてはならなくなりそうだし、余計に夫を怒らせてしまうのではないかいった気持ちになられる方は多いです。カウンセリングでは、別れたほうがいいなんて簡単なアドバイスはしません。あまりゆっくり考えてもいられませんが、ご自身が本当に幸せになっていくために何をしていくか一緒に考えます。
妻から夫
「だらしない」、「汚い」、「ほんと邪魔」、「どっか行って」、「もう、本当に使えない」、これらの言葉はもしかしたら、夫から妻への言葉よりも大したことがないと感じるかもしれません。ですが、これらの言葉は心理的なDVです。我慢せずに、旦那さんもカウンセリングに相談に来てください。
セックスレス・浮気・不倫に関する相談
友達にさえ言いづらい悩みってありますよね。そういうときこそ、カウンセリングの出番です。 カウンセリングは、日常では話しづらい性と死の2つのタブーを話せる場所なんです。すぐには解決できなくても、話が通じる相手というのは大事です。最初は恥ずかしいと思いますが、勇気をもって話し、カウンセラーにしっかりと受け止めてもらえたら、とても安心できると思います。
離婚に関する相談
家庭内別居、別居、離婚の準備、離婚後とそれぞれ違った対応があります。離婚に前向きになったり、離婚するのをやめたくなったり、気持ちにはかなり波があり不安定です。身近な人に相談していても、二転三転する話を聴いてもらうことに躊躇いがちにもなります。カウンセラーはそういった相談者の心情を理解していますので、安心して気持ちが揺れるままお話しください。