女性の悩み相談・カウンセリング

学校の人間関係・対人関係

10代の頃は、同年代の友達からどう思われているかが気になりがちです。つまらないと思われていないか、ウザいと思われていないか、ダサいと思われていないか、周りから浮いていないか、空気が読めてないんじゃないか、陰口、悪口を言われているんじゃないかなど不安になります。

多くの場合、10代の女の子は語彙力がなく、自分の感じていることや考えていることがまるで表現できません。カウンセリングでは、そんな「つらい」、「ウザい」、「死にたい」といった一言の中に、本当はどんな気持ちが含まれているのかを探っていき、より気持ちに一致した言葉で話せるように促していきます。

職場の人間関係・対人関係

20代半ばからは、仕事ができない奴と思われていないか、コミュニケーションが下手だと思われていないかといった10代女性と同じような自分についての悩みや、セクハラ・パワハラ上司のことが許せない、同僚女性との付き合い方に困っているといった相手の問題行動についての悩みなどが語られます。

カウンセリングでは、自分か相手がパーソナリティ障害ではないかという話にしばしばなります。実際に診断名がつくレベルかどうかはさておき、パーソナリティ障害を通して、自分や相手の特徴や関係性が見えてくることが、結果的に自分の成長につながったと感じられる女性が多いようです。

異性関係・デートDVなどの悩み

ひどいことをされているのに離れられない、逆に、女性の方が男性に対してひどいことをしてしまっているといったデートDVや、複数の男性と寝てしまう女性の性的逸脱などの相談があります。異性関係では、パーソナリティ障害の特徴が出やすいので、この機会に自分や相手がパーソナリティ障害かどうかカウンセラーと振り返ってみるとよいと思います。

出産や中絶に関する悩み

「私は子供を産まない」、そう決めていたはずなのに、30代半ばを過ぎ、いわゆる出産適齢期が終わりを迎える頃、カウンセリングに来られる女性はかなりいます。やり直しのきかない分岐点のような気がして、最後に本当にその決断でよいのか真剣に考えたい、といった女性ならではの切実な思いが垣間見えます。40代半ばになって、もう子供を生むことは諦めたのに、頭ではわかっているのに辛いんですと泣かれる女性も大勢います。

堕胎手術(中絶)をされた場合も、その後、罪悪感や悲しみが強く残ってしまう場合があり、カウンセリングで泣きながら話される女性がいます。

なかなか、その辺は女性自身も気持ちを自覚するのが難しく、よほど安心した関係でないと話せないようです。日頃の人間関係の中では話しづらい繊細な内容ですので、一人で抱えず、カウンセリングで相談してほしいと思います。

ママ友との人間関係

母親になった女性にとって、マウンティングしてくるママ友や、グループを作って群れたがるママ友たちは、保育園から幼稚園、小学校と10年以上頭を悩ませる大きな悩み事となる場合があります。なのに、夫は話を聞いてくれません。夫は夫で、その時期は仕事で成果を出して出世できるかどうかという時期だったりするからです。夫婦喧嘩は増え、関係は冷め、家庭崩壊につながる原因が、ママ友なんて悲しすぎます。

夫が相談に乗ってくれない分、カウンセリングではママ友との関係を一緒に考えていきます。子供のためにも、夫と関係が悪くなる前に、カウンセリングでママ友対策をしていきましょう。

子供の養育に関する相談

だらしない、勉強しない、スマホばっかり見ているといった悩みや、友達がいないよう、勉強についていけていなそう、発達障害なんじゃないかといった多様な悩みがあります。自分のことではないので、大変もどかしく、子供に自覚がない場合も多いので、イライラしてしまう女性が多いようです。

本当は子供のことが大切で心配しているのに、子供に見せる顔は怒った顔。それでは大切なんだよという気持ちがまるで伝わりません。虐待にならないよう、カウンセリングでは、心理学的な子育ての基礎を伝え、実践してもらいつつ、認知行動療法的なアプローチにより、母親自身の考え方の歪みの修正に取り組んでいきます。

夫との関係

愛情がもうもてない、夫の言動が嫌でたまらない、夫に浮気された、実は自分が不倫しているなど、夫婦関係にまつわる相談も多いです。もちろん、来所された女性の気持ちに寄り添い、女性自身がどうしたいかを大切にはしますが、子供がいる場合には、どうしても子供の幸せの形も考慮した内容になってしまいます。一人の女性としての生き方を尊重しつつ、母親としての役割も放棄しないような選択ができるようにカウンセラーはお手伝いしたいと思っています。

義父母との関係

夏休みや年末年始に帰省しろとうるさくて憂鬱、野菜やしょうもないものをダンボールに詰めて送りつけてくるのをどう断ったらよいものか、体調不良の義父母の看護や介護を引き受けなくてはならないのか、そんなつもりで結婚したわけじゃない!といった理不尽な思いをカウンセラーは受け止めます。今まで黙って耐えてきたなら、そろそろ反撃してもいい頃ではないですか?なんて、カウンセラーは内心たまに思っています。自分自身の人生が犠牲にならないようにカウンセリングで考えていきましょう。

母親・父親との関係

不満ばかり言う母、何かと関わってくる母、非難ばかりしてくる父、お酒やギャンブルばかりの父、そんな毒親に関する相談はいまだに絶えません。アダルトチルドレンという概念がしっくりくる女性の相談も多いです。機能不全家族に育った辛さは、温かい家庭で育った一般の人にはなかなか理解されません。これこそカウンセリング以外では取り扱えない悩みなので、遠慮なさらずお越しくださればと思います。

女性の役割葛藤が悩みの原因かも

人として生まれ、娘として育てられ、女として見られ、妻として愛され、母として愛する。そして、妻として飽きられ、女として扱われなくなり、娘として介護をし、人として女性か男性か区別がつかなくなる。もちろん、妻や母にならない方もいますし、夫から愛され続け、女性としての魅力を保っている方も大勢います。その先の、祖母という役割までうまく手に入れられると、比較的長く安定するようですが、高齢になって母、妻、女、娘という役割が一つ一つなくなっていく寂しさを感じる方も多いものです。

これは女性蔑視とか、女性はこうあるべきという話ではありません。男性に置き換えてもそのまま言えることです。ただ、男性の場合は、仕事ができて結婚して子供を持っても、一貫して息子時代の精神状態のままだったりするので、役割意識が薄く葛藤があまりない場合が多いのです。女性のほうが、この役割というのに悩まされることが多いということが言いたいことなんです。

自分が何に悩んでいるかわからないような時には、今、自分がどんな役割をこなしているのか、周囲から求められている役割とのギャップはないかを考えると、辛さの正体が見えてくる場合が多いです。

例えば、20歳前後で出産してしまうと、女や妻という役割の時期も味わいたいのに、いきなり母としての役割をこなさなくてはならないことで大変な思いをします。また、一生、女として生きていく、と周りに言っていた方が、40歳前後になんだか気分が憂鬱になってカウンセリングに来られるということも多いです。解きほぐしていくと、それはやはり、結婚や出産をしないことについて葛藤されているということがしばしばあるのです。これは同年代男性には見られない特徴です。

また、女性は2つの役割を同時に求められるときに、より一層気持ちが苦しくなる場合が多いようです。子供の世話をする母としての意識の時に、夫から妻や女として性的に求められたり、あるいは、母や妻としての意識が強い時に、親の介護を娘として求められるなどです。「私にどうしろって言うのよ!私は一人しかいないのよ!」と言いたくなる感じです。

役割の重なりや、役割の喪失については、いろいろなパターンがありますので、カウンセリングで明らかにし、自分が納得できる役割をこなして生きていけるようになることが大切です。