悩み相談・カウンセリング
悩みに関する9つのポイント
悩みとは一体なんでしょうか?カウンセラーが悩んで悩んで悩み抜いて見つけた9つのポイントをお伝えしたいと思います。一つ一つが完全に独立しているものではなく、重なり合っていたり、矛盾も孕みますが、悩んでしまったときの参考にしてみてください。
悩みはいずれ行動するためのもの
悩んでも無駄ということはありません。すぐに行動できなそうだから考えないというのはやめましょう。いずれ行動できる日がくるので、その時になってから焦って考えるのではなく、早めに考えておきましょう。また、せっかく、一生懸命悩み抜いて解決策が見つかったのに行動しなければ、徒労感でいっぱいになり考える力がどんどん失われてしまいます。うまくいくかどうかわからなくても、自分が悩み抜いて出した答えは大切に行動に移していきましょう。考えて行動に移す人のことをカウンセラーは応援します。
悩みは2つ以上のものを欲しがる気持ち
人は欲しいものが2つ以上あるときに悩みます。すぐに片方諦められれば人は悩みませんが、悩まないほうがいいというわけではありません。判断する力が身についていないから悩んでいると考えましょう。諦めなくても、順番に手に入れられることもあります。数年後の入手になるかもしれませんが、今すぐ欲しがるばかりでなく、長期的な展望を持てるようになることも大切です。カウンセリングを利用して、自分にとって大切なものの優先順位を探ってみましょう。
悩みは価値の差がないものに対して感じるもの
欲しいものの2つに、大きな価値の差があれば人は悩みません。1万円分の商品券か1000円の現金のどちらかをもらえるなら、商品券をもらう人が多いのではないかと思いますが、1万円分の商品券か9000円の現金なら、ちょっと悩む人が増えるのではないでしょうか。でも実は正直なところ、どっちを選んでも大差ないんです。悩む、考えるということは大切なことですが、一方で、大きな価値の差がないから悩んでいるんだなという視点を持つことも大切です。カウンセリングでは、どっちを選ぶかに時間をかけすぎず、自分が選んだことを大切にしていけるような考え方を育んでいきます。
悩みは正しいこと探しで生まれるもの
世の中に、そうそう正しいとはっきりしていることはありません。時代や場所、状況や相手によって望まれることは変わります。自分ひとりで、頭の中だけで正しいことを探そうとするから悩むのです。不可逆的なことなら時間をかけて悩む必要がありますが、間違ったら取り返しがつかないことなんてそんなに多くはありません。「謝ってすむなら警察はいらない」なんて小学生の言葉です。大人は謝って反省してやり直せばいいんです。一人で悩みすぎず、そういう姿勢をカウンセリングを通して身につけていきましょう。
悩みは障害物がどけられないということ
人と仲良くなりたいけど、人から悪く思われたくない。目的があるけど障害があるから行動できないというときに人は悩みます。人と仲良くするにはどうしたらいいですか、と振る舞い方を聞かれることが多いですが、行動の問題ではなく、人に悪く思われたくないという心の障害物が問題なので、そこに目を向けていかなくてはなりません。どう思われても大したことないんだな、いや、ちょっとは嫌だけど、人がどう思おうと自由なんだな、と考えられるようになる認知行動療法を受けて解決していきましょう。
悩みは終わりが見えない時に感じるもの
人は終わりが見えているときは我慢ができます。その時が来れば悩みがなくなるなら、考える必要はあまりないと思います。いつまでこの苦しさが続くのかわからないと思う時、人は悩んで辛くなるのですが、人生でそれほど長く続いた苦しみってありましたか?どうにかこうにか、自分で解決してきたことが多いのではないでしょうか。だから、今回も、きっとどうにか解決することはできるはずです。絶望的になる必要はありません。ただ、一人で解決していくのは大変だと思うので、カウンセリングをうまく利用することも手段の一つではないかと思います。
悩みは解決できなければ転がすもの
人は悩んでいることを今すぐスッキリ無くしたいと考えてしまいがちですが、自分にとって手に負えないサイズになったからこそ悩んでいるのです。それを、いきなりゼロにするというのは現実的な考え方ではありません。少しずつ悩みの形を変えたり小さくしてみたり、別の悩みに変えてみるという発想をもってみましょう。今抱えている問題を解決すると、別の問題が起きてしまう、だから行動できないというパターンはありがちですが、もしかすると、別の問題を起こしてしまった方が上手に解決できるかもしれません。カウンセリングで、悩みの上手な転がし方についてカウンセラーと考えてみませんか。
悩みは必要になってしまっているもの
人は悩みを言語化できない時、症状化するか行動化するかで仮の解消をしようとします。うつやパニック発作といった精神症状として出るか、過食や自傷行為といった行動化に出るということです。そういった状態は苦しいものですが、ほんの少しメリットがあります。内側に悩みを抱えているだけでは、誰にも気がつかれず、誰にも助けてもらえないので、症状に出るか行動に出すことで、悩んでいるということが人に理解されやすくなるのです。周りの人には出していなくても、医療従事者には出すことができて、ケアしてもらえるのです。すると、日常生活でやりたくないことを少し免除してもらえます。そのような場合、疾病利得があるといわれます。苦しみと引き換えですが、病気になって得をする面もあるということです。そうなると、悩みが解決してしまってはメリットが失われるので困るといった側面もあるのです。そのような心の動きは、自分では認めがたく、専門家でないと取り扱えません。カウンセリングで悩みを手放していけるように考えていきましょう。
悩みは抱えるもの
一方、悩みはただ解消すればよいものではありません。人を成長させる力も持っています。大切なのは目先の解決ではなく、悩み方を身につけることです。悩んでいる方は、今が、これから先のいろいろな悩みに応用できる考え方を身につける良い機会だと思ってください。苦しみすぎず、解決を焦らず、適度に人に話しつつ、悩みを抱えていけるようになると、人は生きていくことに少し自信が持てるようになります。カウンセラーだって悩みのない、人生が幸福に満ちた人ではありません。みんなと同じように様々な出来事に悩まされています。ただ、その悩み方がうまいというか、受け止め方や、かわし方、扱い方についていろんな手段を持っているのでつぶれないというだけです。カウンセラーの考え方をモデルにして自分に必要なものを取り入れていってほしいなと思います。
悩む場として機能するカウンセリングルーム
悩みは辛いものですが、まだかろうじて、自分の人生をなんとかしようと思っている状態です。生きることがどうでもよくなってしまうと人は悩みません。何もしないか、自暴自棄になって考えずに行動するかのどちらかです。まだ平気、まだ大丈夫、まだやれる、もうダメだ・・・。そうやって限界になる前にカウンセリングにお越しください。ほんの少しカウンセラーと一緒に考えていける力を残しておいてください。カウンセリングルームは、悩むための場であったりします。悩みを放棄せず、悩む人をカウンセラーは応援しています。